「0円リノベ」でさまざまな方とお話をしていますが、非常に多いケースで、相続で空き家を取得した、という事例があります。ご自身は住宅をもっていて、相続不動産は遠方であったり、使用する予定も無く、かといって現状のまま貸せるだけの状態の良い不動産でなく、放置したままという例がたくさんありました。

 

平成28年4月より、相続空き家にかかる譲渡所得の3,000万円特別控除の特例が設けられました。これは、空き家を相続した人が、その土地建物を売却するか、もしくは建物を解体して土地を売却した場合に、譲渡益から3,000万円を控除した金額が譲渡所得として課税されるというものです。

ただし、これは、相続開始から3年経過後の年末までの売却に限られます。

 

使う予定のない空き家は早く売却しなさい、所有したまま活用しないと固定資産税の優遇もなくなりますよという前提で、「空き家の発生を抑制するための特例措置」という位置づけです。

 

また、建物を売却する場合は、次のような条件があります。

・家屋は昭和56年5月31日以前(旧耐震基準)に建築されたものであり、かつ、現行の耐震基準に合致するようリフォーム工事を行ったもの(耐震性があるものは不要)。

 

使われていない空き家をちゃんと使えるような状態にして市場に供給していこうという施策で、古い建物は自費で耐震工事を行うか、建物を解体して更地で売却するか、整備した上での処分を推奨する内容です。自治体によっては耐震工事や解体工事に補助金が出るところも多くありますが、一定の自己負担は避けられず、相続していきなりその調査や決断をしなければいけないというのも、結構な負担ですよね。また、現状の空き家のうち、かなりの数があると思われる再建築できない不動産などは、解体ができないので選択肢が限られてしまっているというのが空き家問題の難しいところです。

 

どちらにしても空き家を放置するのが地域にとっても(周辺環境の悪化)所有者にとっても(コスト増)デメリットしかありません。もし相続等で空き家を取得した場合、どのように管理、活用、あるいは処分するのか、はじめに計画することが重要です。不動産は立地条件や大きさ、建物の状態により利用方法は千差万別です。また、価格も市況により上下するのでタイミングを考えるのも難しいところがあります。だからといって放置するのではなく、受け継いだ不動産をどう生かすのか、しっかりと考えてみてはどうでしょうか。

 

 

※「空き家の発生を抑制するための特例措置」には、その他、下記の条件があります。

・相続の直前に被相続人(亡くなった方)自身が居住していて、別の人が住んでいなかったこと

・相続開始から売却までに居住していない、または貸していないこと。

・譲渡価格は1億円以下